2007年秋―縁あって、わたしたちは根岸三丁目の
路地裏に建つ築80年の三軒長屋と出会いました。
そこには7年あまりの年月をかけて、廃墟となっていたその長屋の一角を改装してきた同じ大学の建築学科を卒業した仲間達の七人グル-プ「WESP」がいました。
当時彼らは、ほぼ完成したその場所を受け継ぐ人を探していました。
わたしたちが初めて足を踏み入れたその路地の先には、
大イチョウの木があって、落ち葉がアスファルトを
おおいつくし、格子戸の向こうには、
別の時空があるようでした。
近い将来、取り壊されるその時は”すみやかにに退去すること”を
条件に、わたしたちはこの場を受け継ぐことになりました。
当初、吹き抜けていた2階の窓をあけると
空がぽっかり見えて、友人がこの場所を「そら塾」と名づけてくれました。
カタチあるものは消えゆくとわかってはいましたが、
四年目の秋、ついにその日が訪づれようとしています。
みなさんに愛され育まれてきたここ”そら塾”は2012年春には、
閉鎖を余儀なくされることになりました。
機を遇しまして、古書店bangobooksは谷中へ、カフェもりとみちは那須へと(10月10日オープン予定)、
それぞれに新天地へと移転しました。
そして9月18日(日)から、”そら塾”として最後の半年がはじまります。
ここで出会った方々、まだ出会っていない方々にもぜひ「そら塾」への
お越しをお待ちしています。
そして、ここで何かしたい!記憶にとどめたい!という方々も大歓迎です。
お気軽にご相談ください。
主宰 野村恵子+内藤裕子